4月
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【第34回 数学カフェ】D加群の理論とその広がり
申し込みページはhttps://mathcafe-34.peatix.com/view です。
主催 : 数学カフェ
募集内容 |
当日のご参加または後日アーカイブ視聴希望者 500円(前払い)
参加者数
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開催日時 |
2021/04/03(土) 13:00 ~ 17:00
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募集期間 |
2021/03/20(土) 22:44
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会場 |
オンライン(参加者にご連絡します) |
前払いについて |
前払いについての連絡先: (参加者にのみ公開されます) |
キャンセル・参加費用の払い戻しについて主催者からの説明: やむを得ずキャンセルされる場合は、参加費用の払い戻しをします。連絡先のメールアドレスへご連絡ください。 |
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領収データの発行: 発行する (詳しくはこちら) |
イベントの説明
お申し込みページはpeatixに変更になりました。
connpassには長年大変お世話になりましたが支払い方法を多様化するため peatixに移動することに致しました。
お手数ですが以下よりご登録をお願いいたします。 https://mathcafe-34.peatix.com/view
講演者
池祐一さん
2018年に博士(数理科学)を取得. 専門は超局所層理論および位相的データ解析 (TDA).
博士論文では層の圏に入るパーシステント的距離と層のハミルトン 変形の関係について調べ,
シンプレクティック幾何学へ応用( 浅野知紘氏との共同研究に基づく).
2018年4月に株式会社富士通研究所に入社後, フランス国立研究機関InriaとのTDAに関する
共同研究に従事.2021年4月より富士通株式会社に所属.
2019年10月より科学技術振興機構ACT-X研究者, 2020年8月より早稲田大学理工学術院客員次席研究員.
その他,個人サイト「超局所的物置」 やMathlogで数学に関する情報発信を行っている.
講演概要
D 加群は線形偏微分方程式系を代数的に扱う道具として,1970 年頃に佐藤幹夫によって提唱され柏原正樹によって理論が構築されました.今回の講演では,D 加群の考え方はどういうものなのか・何がうれしいのかについて雰囲気が分かるようにお話ししたいと思います.難しそうな D 加群(そして実際難しいと思います)ですが,その基本的なアイデアをじっくりと時間をかけて説明してみます.
線形代数ではまず行列を習いますが,あとで行列は基底を取ったときの線形写像を表示する方法だと分かったのでした.つまり,線形写像が本質的で行列はその一つの表示にすぎないのでした.実は線形微分方程式系と D 加群の関係もこれと似ていて,線形微分方程式系は D 加群の一つの表示とみなせます.このように考えて,微分方程式という具体的な表示ではなくて本質的な D 加群を調べようというのが D 加群の理論なのです.
D 加群の理論は数学の広範囲の分野と関係しています.講演の後半では,その広がりの中心的役割を演じる「リーマン・ヒルベルト対応」のお気持ちを説明してみます.微分方程式が与えられるとそこからトポロジー的なデータが取り出せますが,逆にトポロジー的なデータから微分方程式を作ることができるかということを考えます.この対応を D 加群の観点から述べたものがリーマン・ヒルベルト対応です.この対応がどのように様々な数学分野をつなぐかを講演者の話せる範囲で説明してみたいと思います.
参考文献
[1] 堀田良之,代数入門—群と加群—,裳華房,1987.
[2] 堀田良之,加群十話—代数学入門(すうがくぶっくす),朝倉書店,1988.
[3] R. Hotta, K. Takeuchi, and T. Tanisaki, D-Modules, Perverse Sheaves and Representation Theory, Vol. 236 of Progress In Mathematics, Birkh¨auser, 2008.
[4] 柏原正樹,偏微分方程式系の代数的研究,東京大学修士論文,1970.
[5] 柏原正樹,代数解析概論(岩波講座 現代数学の展開),岩波書店,2000.
[6] J.-P. Schneiders, An introduction to D-modules, Bulletin de la soci´et´e royale des sciences de Liege, 63 (1994), no. 3, 223–223.
予習会の実施
予備知識がなくても講演を楽しめるように,今回のテーマに関する事前の予習会を実施します. 数学の勉強中で発表する機会が欲しい方はぜひご連絡下さいませ.
第一回予習会:https://34-prep-1.peatix.com/view
第二回予習会:https://34-prep-2.peatix.com/view
予習におすすめの書籍
書店・図書館等で眺めてみて,ご自身に合ったものを選ばれると良いと思います.
代数分野:
桂 利行,代数学〈2〉環上の加群,東京大学出版会
(コンパクトに環と加群について書かれています.)
堀田良之,加群十話,朝倉書店
(面白い切り口ですが,人を選ぶかも)
雪江明彦,代数学2 環と体とガロア理論, 日本評論社
(最近の定番のようです)
解析分野:
柳田英二・栄伸一郎,常微分方程式論,朝倉書店
坂井秀隆,常微分方程式,東京大学出版会
矢嶋信男,常微分方程式,岩波書店
数学カフェについて
数学カフェは2015年から、誰もが最先端の数学に触れられる機会を提供しています。
過去の活動内容は以下を御覧ください。
参加費の使途について
頂戴した参加費は、講師への謝金と運営費用に充てさせて頂きます。
お申し込みされる方は、講演のアーカイブ視聴も可能になりますのでよろしければご登録下さいませ。
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